| 肥満治療の新たな選択肢(自費診療) |
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肥満症の治療は、原則的に食事・運動療法が基本となりますが、近年は糖尿病治療薬として開発されたSGLT-2阻害薬やGLP-1受容体作動薬の体重減少効果についての有効性が注目されています。当院でも糖尿病治療において、それら治療薬の使用経験から、多くの方々に体重の減量効果を確認しています。GLP-1受容体作動薬の中には、肥満治療を目的として開発された注射タイプの医療用医薬品「ウゴービ」があり、食事や運動だけでは十分な効果が得られにくい肥満症の方々への新しい保険治療薬として認可されていますが、注射開始に至るまで半年以上の通院による生活習慣指導や運動指導を大学病院や総合病院などの限られた医療機関で受ける必要があり、注射開始後も2ヶ月に1回以上の栄養指導が必要なる等、ウゴービの保険適応には、とても厳しい前提条件が義務づけられ、治療を希望されている患者様にとって大きな負担になっています。そのようなご相談から、運動や食事療法で十分な効果がでていないウゴービの適応がある方々に対し、当院で自費診療での処方を開始いたします。ウゴービの使用は、医師の判断が必要で副作用が生じる可能性もあり、安全かつ適切に治療を行うためには、定期的な診察や評価が欠かせません。当院で行う治療は、決して美容の目的ではなく、「肥満に伴う健康リスクを軽減すること」を目的とする将来の健康を見据えての治療であることをご理解ください。 【特徴と作用】 ウゴービ(GLP-1受容体作動薬)は週1回の投薬(皮下自己注射)を続けることで、本来体内で分泌されるホルモン「GLP-1」に似た働きで、「食欲を抑え満腹感を持続させる・胃の動きをゆるやかにする・血糖値を安定させる」などの作用により、食欲を抑え無理なく食事量を減らし、持続的な体重減少効果を期待します。 【ウゴービの対象】 年齢:20歳以上〜70歳未満 【ウゴービの適応】 高血圧・糖尿病・脂質異常のいずれかを診断されている下記@AもしくはBの方 @ BMI 35以上の肥満 A BMI 27以上で以下肥満関連11項目のうち1つ以上の健康異常を指摘されている ・高血圧 ・脂質異常症 ・糖尿病・耐糖能異常 ・高尿酸血症 ・冠動脈疾患(心筋梗塞・狭心症) ・脳梗塞・一過性脳虚血発作 ・非アルコール性脂肪性肝疾患 ・月経異常・女性不妊 ・閉塞性睡眠時無呼吸症候群・肥満低換気症候群 ・運動器疾患(膝関節痛・股関節痛・変形性脊椎症など) ・肥満関連腎臓病 もしくは、基準値を超える腹囲(内臓脂肪肥満型) B当日の身体測定結果で、BMI 27に満たず肥満関連の健康リスクを抱える方 ・ここ数ヶ月の体重推移や腹囲を確認させて頂き、健康異常の病態を踏まえ、処方の可否を判断させて頂きます。腹囲(ウエスト)の値が男性で85p、女性で90p以上でも肥満症の判断基準になります。 以上に該当する事を証明できる6ヶ月以内の健康結果・他院の検査結果・お薬手帳などをご持参ください。証明書類がない場合は、初診時に採血検査を自費にて行い、後日に適応の判断をいたします。ご持参頂いた書類や当院での検査結果、肥満関連の健康問題の確認で適応がない場合は、処方できない場合がございます。 ◎ BMI = 体重(kg) ÷ [身長(m)×身長(m)] ※治療の適応@〜AもしくはBを満たし本剤を使用して重大な副作用がでた場合は、医薬品副作用被害救済制度(適正に使用された医薬品による健康被害補償)の対象となる可能性があり、本治療による有害事象等の発現後、必要に応じこの制度を利用することができます。ご相談は、本剤製薬会社 (株)ノボノルディスクファーマへお問い合わせ下さい。 【以下に当てはまる方は処方ができません】 ・糖尿病でインスリン治療中の方(1型糖尿病) ・糖尿病薬を服薬中の方(保険で治療が可能) ・低血糖の可能性がある下垂体不全などの持病をお持ちの方 ・甲状腺疾患をお持ちの方 ・膵炎や大きな腹部手術・腸閉塞の既往がある方 ・重度な肝機能・胃腸障害のある方 ・人工透析中の方 ・過剰飲酒・うつ病や摂食障害の既往をお持ちの方 ・本剤の成分に対しアレルギー反応を起こしたことがある方 ・妊活中もしくは、妊婦・授乳中の方 ・注射操作方法を含めた管理や理解が出来ない方 【当院で減量効果のある糖尿病薬を自費肥満診療で取り扱わない理由】 ・マンジャロ(GLP-1受容体作動薬+GLP受容体作動薬の二重作用薬) ・リベルサス(経口GLP-1受容体作動薬) ・SGLT2阻害薬(フォシーガ、ジャディアンス・ルセフィなど) ・メトグルコ(メトホルミン) ◎これらの薬剤は、いずれも糖尿病薬として認可を受けている薬剤のため、美容や減量を目的とした適応外使用で予期せぬ健康被害が生じた場合は、「医薬品副作用被害救済制度」の対象外となる可能性があり、当院では糖尿病治療薬を肥満治療目的で処方しておりません。また、糖尿病の診断をされている方におかれましては、当院にて保険診療でこれらお薬を処方することが可能です。 |
| 実際の診療の流れ |
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1. 肥満外来の希望について、まずはお電話でお問い合わせください 2. 電話で受付が完了しましたら、来院予定日をお知らせください 3. 来院当日に当院ホームページにあるWeb問診を行って頂きます(回答必須) 4. 肥満外来問診(GLP1自己注射)を選択しご回答ください 5. 問診で回答された持病や健康異常を証明する検査結果やお薬手帳を持参ください 【受付完了後】 @ 初診時に身長体重腹囲測定、Web問診回答と健診等の結果確認を行います 検査結果を持参頂けていない場合、肝臓膵臓腎機能・糖尿病の採血を行い後日判定 ご持参頂く検査結果の有効期限は、検査日から6ヶ月以内とさせて頂きます A 医師による適応判定結果と治療について、ご説明を行います B 適応となった場合は、注意事項及び同意書に署名を頂いた方のみ治療を開始します C その後、看護師から注射の方法について説明をいたします 指導に従って、週に1回、自身で腹部もしくは大腿部に皮下注射を行います D 吐き気等の胃腸症状をおさえる為、少量で注射を開始します E 2週間前後に再診頂き、副作用有無と操作方法に問題がなかったかを確認します 同日に初回薬剤の追加処方をご希望される場合は3回目の受診は間隔をあけられます 同日追加処方をご希望されない場合は、2週間後に3回目受診のご予約を頂きます F 原則4週毎に減量判定を行い効果が不十分で副作用症状がなければ増量します G 治療開始から3ヶ月ごとを目安に血液検査(自費)を行います 判定前後のタイイミングで健診等を受けた場合は採血結果を持参頂ければ結構です |
| 自費診療の費用 |
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初診料(税込) 3,000円 (初回指導管理料を含む) 再診料(税込) 1,000円 検査時(税込) 3,500円(採血:肝臓腎機能・膵臓・HbA1c) 薬剤費(税込/針代・アルコール綿代・止血テープ代・指導管理料を含む) ウゴービSD 0.25mg(1本1回分×4本=1ヶ月分) 15,000円 ウゴービSD 0.50mg(1本1回分×4本=1ヶ月分) 26,500円 ウゴービSD 1.00mg(1本1回分×4本=1ヶ月分) 39,000円 ウゴービSD 1.70mg(1本1回分×4本=1ヶ月分) 48,000円 ウゴービSD 2.40mg(1本1回分×4本=1ヶ月分) 59,000円 ウゴービMD 0.25mg(1本4回分=1ヶ月分) 14,000円 ウゴービMD 0.50mg(1本4回分=1ヶ月分) 25,000円 ウゴービMD 1.00mg(1本4回分=1ヶ月分) 36,000円 ウゴービMD 1.70mg(1本4回分=1ヶ月分) 47,000円 ウゴービMD 2.40mg(1本4回分=1ヶ月分) 58,000円 注)初診時及び3ヶ月毎の採血検査は、該当時期の健診などの結果で代用可 注)初回は開始後の操作方法再確認と副作用確認で2週間後に受診頂きます 注)ウゴービは週1回の自己注射で、1か月あたり4回使用することが基本です 注)ウゴービSDは1本に1回分の薬が入っており、針付きペン型の使い捨てです 注)ウゴービMDは1本に4回分の薬が入っており、針を取り替えて使用します 注)注射入荷状況次第でSDもしくはMDを処方するか異なる場合が御座います 注) 4週ごとに薬剤の増量を検討します(通常1.0mgまで増量) 注)治療効果とご相談次第で、1.7mgへ増量、最高維持量2.4mgまで増量します 注)一度処方したお薬は、ご返品・ご返金できまません |

| よくある質問(Q&A) |
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Q1. 注射は痛いですか? ウゴービは細い針を使用した皮下に注射を行うため、多くの患者様は「ほとんど痛みを感じない」と報告されています。 Q2. 副作用はありますか? 一般的な副作用として、吐き気・嘔吐・下痢・便秘などの消化器症状、注射部位の発赤やかゆみがあります。副作用の出現頻度は、最大量のウゴービ2.4mgで89%、プラセボ群で86%と報告されています。副作用の多くが消化器症状によるものですが、通常、これらの副作用は治療開始後数週間で軽減するとされています。GLP-1には胃の動きを抑える作用があることから、嘔気や胃もたれのような症状は、薬効そのものとも捉えられます。その他、重大な副作用としては、急性膵炎・急性胆嚢炎・低血糖・甲状腺腫瘍などが報告されています。胃腸症状の発現を軽減するため、原則4週ごとに受診頂いた際に、お薬を増量するか判断します。 Q3. どのくらいの期間で効果が出ますか? 個人差はありますが、多くの方は治療開始後4〜8週間程度で体重減少が実感できるようになります。日本人を含んだを国際共同臨床試験で、治療開始後68週の体重変化は、最大量のウゴービ2.4mg群でマイナス15%(体重100kgで15kg減量)という結果が示されています。 Q4. 治療期間はどのくらいですか? 通常、目標とする体重減少が達成されるまで継続します。その後、体重維持のため継続する場合もありますが、個人の状態や目標により異なるため、担当医師と相談しながら決定していきます。ウコービの保険診療での最大投与期間は68週間(1年4ヶ月)です。 Q5.ウゴービの保管方法はどの様にすれば良いですか? 使用開始前は、凍結を避けて冷蔵庫内(2〜8℃)の直接冷風があたらない場所で保管してください。使用開始後は直射日光を避け、室温(30℃以下)で保管頂くか、使用前と同様に冷蔵庫で保管し、6週間以内に使用してください。また直射日光があたる場所や31℃を超える環境に放置された薬剤は、健康被害の恐れがある為、使用せず破棄してください。 Q7.注射予定日に接種し忘れた場合は、いつ注射したら良いですか? 次回の注射まで2日(48時間)以上あれば、気づいた時点で注射してください。その後は予定日通りに注射します。次回の注射まで48時間未満であれば注射せずに、次回の予定日まで待ち注射してください。注射の予定曜日を変更する場合は、前回注射から3日(72時間)以上あけてください。 Q8.治療を途中でやめたくなったので、未使用の薬を返品・返金してもらいたい 保管方法の保障がないため、一度お渡ししたお薬の返品及び返金はできません。 Q9.使い終わった注射はどのように処分廃棄すれば良いですか? 一般ごみとして捨てず、医療廃棄物として処理する必要があります。もしくは、当院へお持ち頂ければ、こちらで廃棄いたします。 |
| 使い終わった注射の処分方法(医療廃棄物) |

